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ヤマザキ 世界の朝食
一日の元気は、朝食をしっかり食べることから始まります。世界各地のバラエティ豊かな朝食 また、幸せの香り漂うパン料理などを紹介していきます。
月刊dancyu[ダンチュウ]
月刊dancyu[ダンチュウ]2014年2月号
編集タイアップ企画より
今月の1皿
スイス連邦 ヴォ―州レザン
アルプスの麓、
パンとチーズが香る
白ワインが香るパン料理「クルート・オ・フロマージュ」。ドイツ語圏では「ケーゼシュニッテ」と呼ばれる。写真の具はチーズ、チーズと卵、チーズと卵とハムの3種。
 澄み渡る空気と緑の牧草地。見渡せば神々しいアルプスの峰々が周囲を囲む。標高約1300m。レマン湖に程近い自然豊かな高原の村、ヴォー州レザン。避暑にスキーに世界の観光客を惹きつける山岳リゾート地で、再訪者が多いことでも有名。人を虜にする景色なのだと誰もが言う。
 景観と並ぶ村のもう一つの自慢は、おいしいチーズ。チーズ王国スイスの中でも、レザン周辺はグリュイエールをはじめとして名産地が点在する地域。「牧草がいいんだ。大地の賜物だよ」。それを語るとき、住民たちの鼻は少しだけ高くなる。
 冬は、チーズが最も消費される時季。週に一度はチーズフォンデュという家も少なくない。家族で食卓を囲むことを大切にする村の人々にとって、みんなで熱々をつつき合う鍋は何よりのご馳走だ。
「クルート・オ・フロマージュ」は、そんなチーズフォンデュの兄弟とでも呼びたい一品。白ワインに浸したパンにチーズをのせ、チーズが溶けて軽く焼き色がつくまで焼く。ワインの風味と焼きたてのチーズが体を温める。手軽だけれどみんなの大好物。家庭の数だけレシピがあるという。
 国中で広く食べられているこの料理。チーズやパンは、その土地の地場のものを使うことが多い。スイスは周辺国であるフランス、イタリア、ドイツといった文化圏のいわば交差点。場所によって言葉も違えば料理も少しずつ違う。山に遮断された谷集落ごとの独自性も加わり、パンの種類は200~300種あるとも言われる。フランス語文化圏のレザンでは「パン・ペイザン」という丸パンが主流。皮が厚くずっしり重い、素朴で味わい深いパンである。
 休日の朝なら、パンを買いに行くのは父親の役目。スイスは始業時間が早く、平日は家族と朝食をとれない罪滅ぼしでもあるとか。時には仲間と道草するのもご愛嬌。家族は気長に待っている。美しいこの村で、心に刻まれるのは実はこんな朝である。
世界のテーブルから
フランスとの国境近く、レザンの料理にはフランスの影響が多く見られる。「クロックムッシュ」も家庭でよく食べられる定番のパン料理。グリュイエールチーズとハムをパンに挟んで直火焼き用のホットサンドメーカーで焼き、ソースなどはかけずにシンプルに味わうのがレザン流。とろけるチーズの香りと旨味が抜群。
レザン流「クロックムッシュ」
ヤマザキ
朝食から始まる幸せ。
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