ヤマザキ一筋40数年、豊富な品揃えと
地域に密着した外販活動で信頼を積み重ねています

オーナー

ヤマザキのお店として40年、いつしか地元商店主の町おこしの会に加わり、お祭りやイベントがあればどこにでも駆けつけ、ヤマザキの商品を山積みにして、先頭に立って催しを盛り上げるようになりました。
とにかく、お客様が喜んで下さる商売をすることをモットーにしています。そうした姿勢でやってきたことが今につながっているのだと思います。

ヤマザキショップ白川今井店様
オーナー 今井富子様

所在地 岐阜県加茂郡白川町河岐
2003年4月ヤマザキショップ改装開店(取材:2019年冬)

ヤマザキショップ白川今井店様は、名古屋から特急で飛騨高山方面へ1時間15分、JR白川口駅から徒歩8分ほどのところにあります。同店が自宅を改築してヤマザキパンの店を開業したのは1977年。前年に高校が新設され、ちょうど通学路に位置していたことから、生徒に喜ばれる店を開きたいと考えたのがきっかけでしたが、明るい接客とおいしいパンが評判になり、高校への出張販売も手掛けるようになって地域の信頼も高まり、売上は順調に拡大しました。そして、10年後の1987年、手づくりサンドイッチ機能を備えたヤマザキサンロイヤルに改装、さらに10年後にはベーカリー機能も導入して、町を代表するパンの専門店として名声を高めていきました。
しかし山間部に集落が散在する町の人口は減り続け、バイパスの完成で車の流れは変わり、スーパーやコンビニエンスが増えて、古くからの店は次々に消えていきました。同店はそうした厳しい商環境の中でヤマザキショップに改装、焼きたてパン、手づくりサンドイッチ、ヤマザキショップオリジナル商品など他店にない品揃えを強味に出張販売にも積極的に取り組み、高齢化が進む地域の暮らしに欠かせない店としてお客様に喜ばれ、頼りにされて力強く営業を続けています。

道の駅外観
静かな街並みの中でひときわ目立つ店舗外観

厳しい商環境の中でも、明るく元気に商売を続けておられる秘訣から教えて下さい。

今井オーナー他店がやらないことをやって、地域のお客様に喜ばれているのが一番だと思います。人口8000人、このあたりの集落だけなら3000人ほどの町に、スーパー、ドラッグストア、コンビニエンスが次々に出店して主要な立地を抑えています。同じような商品を扱っているだけでは勝負になりません。その点、当店には焼きたてパンがあり、クック33の手づくりサンドイッチがあり、ヤマザキショップオリジナル商品があります。そこが強みです。現在の客層

は若い人が減り年配者が中心になっており、少々値が張っても、手づくりのもの、より高品質のものが選ばれる傾向が強く、他店では買えない当店の特徴ある商品が喜ばれています。
でも、もし店売りしかしていなかったら、おそらく生き残れなかったのではないかと思います。外販の仕事に支えられてきた部分がとても大きいです。

外販について、詳しくお聞かせ下さい。

今井オーナー外販の最初の大きな仕事は、開店のきっかけにもなった高校の昼食にパンの出張販売を依頼されたことでした。急な2km半の山道を、雨の日も雪の日も、決して時間に遅れることなく運び続けました。それが地域の方の信頼を高め、外販の仕事の拡大につながりました。残念ながら高校は2009年に過疎のため廃校とな

りましたが、最近は高齢者福祉関連の仕事が多く、複数の集落で毎週計4回開かれる高齢者の親睦会をはじめ、病院や介護施設などに出張販売をしています。たとえスーパーがあっても、そこまですら買物に行けない高齢者も多く、出張販売は大変喜ばれます。

そうした仕事を通じて、行政との関わりも深まりそうですね。

今井オーナー30年前、手づくりサンドイッチを始めた頃には、目の前に町民会館、隣に商工会館ができ、いろいろと行事関連の頼まれ事が増えていきました。いつしか地元商店主の町おこしの会に加わり、お祭りやイベントがあればどこにでも駆けつけ、屋台を出して五平餅や焼きそばを焼き、ヤマザキの商品を山積みにして、先頭に立って催しを盛り上げるようになりました。
とにかく、お客様が喜んで下さる商売をすることをモットーにしています。朝6時に商品が欲しいと言われればその通りにしますし、車で1時間かかる遠隔地にも喜んで配達をします。そうした姿勢でやってきたことが今につながっているのだと思います。それができたのも、20年、30年の長きにわたり、共に頑張ってくれているパートさんのおかげです。心から感謝しています。

フレッシュなクック33の手づくりサンドイッチをゴールデンゾーンで展開

三大予約商品で立派な成績を上げておられるのも、そうした地域密着の活動のたまものですね。

今井オーナー最近の数字は、クリスマスケーキ270台、節分恵方巻120本、うな重が180折です。いつも工場のランキングの上位に入っています。特に強力なおすすめ活動をしてるわけではありませんので、やはり日頃の地域の皆様とのお付き合いのおかげかと思います。

クリスマスケーキは、予約だけでなく当日売りも50台ほどあります。このあたりのスーパーなどはロスを恐れて当日売りをしませんが、当店なら絶対買えるという信頼感があり、奥の集落から車で30分、1時間の道のりを、わざわざ買いに来て下さるお客様も多いです。

日頃から心がけていることはありますか?

今井オーナー一番は接客です。気持ちよく買物ができるように、明るく元気にお客様を迎えることを心がけています。次に品揃えです。商品が少ないと、あてにされなくなって、お客様の足も遠のきます。そのため、いつ来ても豊富な商品がある店というイメージを大切に、売場づくりを心がけています。外販ができるのも、しっかりした店があってこそです。逆に外販で売る計算が立つから、たくさん仕入れられるという利点もあります。クリスマスケーキも、普段からフレッシュなケーキを品揃えしているから注文が取れると思いますし、盆、暮れ、彼岸などに進物品が売れるのも、常に豊富な種類の進物品が手に取って見られるように品揃えしてあるからだと考えています。

専門店の雰囲気が漂う専用ケースでの洋菓子の対面販売がお客様の心をキャッチ。日頃のケーキの販売実績が、クリスマスケーキの受注活動も後押し

独自の販売促進活動についてもお聞かせ下さい。

今井オーナー売上を上げるというよりは、地域のお客様に忘れられないようにということで、毎月1回、チラシの折込を入れてセールを実施し、おかげさまで好評をいただいています。その時に三大

予約商品も必ずアピールしており、特にクリスマスケーキについては、10月、11月、12月と3回続けてご案内して、ご予約につなげています。

今後の抱負をお願いします。

今井オーナー運営担当者にすすめられ、店内レイアウトを変更しました。看板商品の焼きたてパンと手づくりサンドイッチが、より目立つようになり、お客様の反応も良いです。また、商工会からも盛んにプッシュされていたレジの買い替えも、消費税増税に合わせて

実施し、キャッシュレスの「ペイペイ」も導入しました。やはり、世の中の変化に合わせて、お店も変わらなければいけません。これからもお客様に少しでも喜んでいただける商売を心がけ、頑張っていきたいと思います。

まずはお気軽にお問い合わせください