川北課長テナント出店計画の中で、市やビル内の事業者、 住民の方からも、駅前には気軽に日常の買物ができる店がなく不便だ、コンビニエンスストアのようなお店が入れられたらとの要望が次第に強まってきしまたが、スペースの狭さや景観条例による店舗デザインの制約などがあって、この条件下でも運営可能なヤマザキショッ

プを当社直営で開店することになりました。私をはじめ、開店にあたって募集したスタッフも小売業は初心者ばかリでしたが、ヤマザキさんのサポートのおかげでスムーズに開店することができしまた。

川北課長開店したころは駅前再開発も道半ばで、当ビルの前にはまだ解体中の古いビルが残リ、道路整備もこれからという段階でしたので、お客様のご利用がなかなか進まず、1年ほど売上の厳しい状態が続きました。しかし、一連の工事が完了すると、当ビルは駅前でも目を引くビルになり、ビルの前には路線バスや遠距離バスのターミナルもでき、駅前広場が大きな祭りや行事のメイン会場として使われるようになって、自然と当ビルの認知度が高まり、当店の利用客も増えていきました。開店4年目で、1年目と比べて客数が約100人増、売上も約3割増という感じです。

川北課長ビル内の各施設で働く300人ほどの方々、そうした施設の 利用者、バス ・ 鉄道を利用して通学する学生さんや通院する高齢者、観光客の立ち寄り、それに周辺住民の方々が主なお客様で

す。上階にはイスとテーブルを供えたゆとりあるオープンスペ―スもありますので、当店で飲料を買って、そこで勉強する学生さんや、休憩する市民の方も多いようです。

川北課長目立って売れるのはペットボトルの飲料です。ヤマザキのお茶などは、上階で行われる会議・研修などで、50本、70本という特注が入ることもあリます。カウンターで販売するカセットコーヒーも好調で、1日に40杯くらい売れることもあります。ビル内で働いている方には、おにぎりや低カロリーのカップスープ、サラダ、ちょっとしたお菓子類が売れます。ヤマザキショップオリジナル商品も人気があり「豆いっぱい大福」は毎日販売、五目いなりは月・火・水・金の限定販売が定着しています。特に木曜日限定で実施するメロンパンの販売は、1日に80個を完売するほどです。
また、市も出資して地域の振興を担っている当社の性格上、店内には名産品・お土産品コーナーを設けており、観光客はもちろん、仕事の出張で来られた方、さらには地元の方の普段使いとしても良く利用されています。

川北課長2階に焼きたてパンの店があるので、パンの売れ行きには常に注意しており、ランチパックやロングセラーのあんぱんなど特徴のある商品や認知度の高い商品、また日持ちのするLL商品などが好評な点を重視し、焼きたてパン店が閉店する6時以降のお客様にも対応できるよう、しっかり品揃えしています。先ほどお話したメロンパンの販売も、焼きたてパン店の定休日に合わせて実施することで、最大の効果を追求しています。その他の商品については、定番の商品に加え、ボリュームがある、辛い、健康に良いといった特徴のあるコンセプトの商品を意識して導入し、こんな商品があるのかという驚きが常にある、来店するのが楽しい品揃えを心がけています。

また当店は通常、平日が売れて金曜がピーク、土曜に落ちて日曜が底というパターンですが、イベントがあると状況は一変します。伊賀は忍者の里ということでゴールデンウィーク時期に行われる忍者フェスタ、夏の納涼祭、秋の伊賀上野天神祭は3大イベントとして最高に賑わいますし、毎月第二日曜日に駅前広場で開かれる市のフードマーケットも大勢の人出があります。このような時は当店の売上も3、4倍に跳ね上がリますので、需要の変化に十分注意して品揃えするようにしています。

川北課長私共の会社は地域振興と施設全体の繁栄をめざす使命を担っていますので、まずは商業施設全体の来館者を増やすため、商業施設全体で行うイベントなどをより魅力あるものにしていくほか、景観条例の規制などもクリアしつつ、「ここにこんな良い店があります」ということが、駅を出て、バスを降りてすぐわかるよう

な案内表示を工夫していきたいと思っています。ヤマザキショップについては、今回、ヤマザキさんの協力のもとに品揃えの総点検を行い、新たな販売方法の試験的な導入も行ってみましたが、その成果をふまえて、よりお客様のニーズに合った売場づくりをめざしていきたいと考えています。