フィヨルドの奥深く、バイキングが自然を砦とするかのように築いたこの街が今、コーヒー愛好者の熱い視線を集めている。ノルウェーの首都・オスロ。バリスタ世界大会ではここ十数年で優勝者を2名輩出、ニューヨークタイムズ紙には「世界最高、飛行機に乗ってまで試しに行く価値あり」と絶賛された。その評価は伊達ではなく、「ここで初めてコーヒーを味わう楽しみを知った」と言う訪問客も後を絶たない。 ノルウェーコーヒーの特徴は出自が明確で良質なコーヒーを浅めに焙煎し、個性を際立たせること。フルーティーな酸味や甘味がふくよかで、コーヒーが果実の種であることを改めて実感する味わいだ。この美味を生むためバリスタたちの熱意は相当。店を飛び出し、コーヒーの買い付けから手がける人も多い。そんなスペシャルティコーヒーを多くのカフェが使用し、さらに店から家庭に売られていく。そのおいしさがまた新たな人材を引き寄せる。オスロのコーヒーはまだまだ進化を止めそうにない。
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