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ヤマザキ 世界の朝食
一日の元気は、朝食をしっかり食べることから始まります。
世界各地のバラエティ豊かな朝食---
また、幸せの香り漂うパン料理などを紹介していきます。
月刊dancyu[ダンチュウ]9月号
月刊dancyu[ダンチュウ]2009年9月号
編集タイアップ企画より
今月の1皿~「ルチサンド」 世界地図 Bangladesh
バングラデシュ・ダッカ 黄金色の揚げパン
“ルチサンド”
口当たりの軽い揚げパン「ルチ」に、たっぷりのマッシュポテトと、彩りにきゅうりを挟んだ「ルチサンド」。ぎゅっと凝縮した野菜の旨味と、香ばしい生地との組み合わせは、噛むほどに味わい深いおいしさである。青唐辛子の入った酸味のあるタマリンドソースはお好みで。手軽に頬張ることのできる、大人から子供まで大人気の名物ナスタだ。

   南アジア・バングラデシュ。“ベンガル人の国”という意味をもつここは、国土の大部分がインド亜大陸のベンガル湾沿いに形成された世界最大のデルタ地帯。かつて黄金のベンガルと名を馳せた場所だ。
 首都ダッカは、人と人力車、車が行き交う“喧騒と混沌の大都会”。それもそのはず、国土の大きさから見れば、世界でも有数の人口密度が高い国。どこを歩いても人、人、人……なのである。そんな街の熱気にいつしか慣れた頃、道路脇を見渡せば、所狭しと並ぶ売店や屋台が目に留まる。店先には多くの老若男女が集い、食事や“ナスタ(軽食)”を楽しむ姿が見受けられる。
 この地の食は実に豊かだ。たとえばカレーには、ヨーグルトやマスタードなどさまざまな味があり、具材も大根や川魚、マンゴーと多種多彩。野菜の煮物や炒め物、揚げ物といったシンプルな料理も豊富で、スパイスはほどほどに、素材の風味を生かした優しい味わいが特徴だ。
 数あるメニューの中で、ちょっと小腹が空いたとき、頬張りたくなる名物ナスタがあるという。黄金色にぷっくり膨らんだ姿形が愛らしい揚げパン「ルチ」を使った「ルチサンド」である。

 小麦粉に水と油を加えて生地をこね上げ、円形にのばして揚げるルチ。微妙な材料の匙加減とこね具合で膨らむか膨らまないかが決まってしまう“つくり手泣かせ”のパンである。つくれるようになると周囲から料理上手として認められ、また花嫁修業にも欠かせないのだとか。半分に折り曲げたルチに、マッシュポテトや煮豆を挟めばルチサンドの出来上がり。家族や友人、さらには隣り合った人との会話を楽しみながら食べるストリートフードの代表だ。
 さて、バングラデシュの朝食は食パンが定番。塩味の効いたフレンチトーストに、オムレツや紅茶など。朝食もナスタと見なされ、あくまでも軽めに済ませる。次のナスタに備えるためだ。「ナスタは楽しいひとときを運んでくれる」とベンガル人。今日も朝食を食べながら、ナスタがもたらす食や人との“出会い”に胸をときめかせているはずだ。
朝のテーブルから
バングラデシュの朝食例。玉ねぎとコリアンダー、青唐辛子を入れてつくる塩味のフレンチトーストに、フレッシュハーブの入った薄焼きのオムレツ。奥は、セモリナ粉と牛乳のお菓子「フィルニ」。柔らかな食感で、口中でシナモンの香りが心地よく響く。温かい紅茶を添えて。
ベンガル風フレンチトースト
ヤマザキ
朝食から始まる幸せ。
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