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ヤマザキ 世界の朝食
一日の元気は、朝食をしっかり食べることから始まります。
世界各地のバラエティ豊かな朝食---
また、幸せの香り漂うパン料理などを紹介していきます。
月刊dancyu[ダンチュウ]
月刊dancyu[ダンチュウ]2011年8月号
編集タイアップ企画より
今月の1皿~「ダブルス」 世界地図 Trinidad and Tobago
トリニダード・トバゴ共和国 ポート・オブ・スペイン スパイス香る!
カリブ海のカレーサンド
さらりとしたひよこ豆のカレーと、マンゴーチャツネのハーモニーが絶妙。トリニダード・トバゴの名物カレーサンド「ダブルス」は、写真の組み合わせのほか、チャツネをタマリンドソースに替えたり、ペッパーソースやハーブ、きゅうりやトマトといった野菜を入れて自由にカスタマイズできる。大きさは10㎝ほどが一般的で、日本円にして一つ60~80円で買うことができる。
  カリブ最南端に位置する自然豊かな常夏の国、トリニダード・トバゴ。首都ポート・オブ・スペインは、リオのカーニバル(ブラジル)、ヴェネツィアのカーニバル(イタリア)とともに世界三大カーニバルに名を挙げられるトリニダードカーニバルの舞台として有名だ。街の至る所でカリプソと呼ばれる民衆音楽に、スチールパンの心地よい音色が響く。耳にすれば「どこかで聞いたことがある」と、懐かしさを感じずにはいられない。
 そもそもスチールパンは、輸送用のドラム缶の二次利用から生まれた素朴な楽器。当地ではクラシックに至るまで、あらゆる音楽ジャンルに親しまれているが、やはりレゲエにも影響を与えたカリプソが一番似合う。2拍子のリズムにユーモアをからめつつ、社会への鋭い批判を込めた歌詞。平和共存を志向する思いがひしひしと伝わってくる。
 古くから英国の植民地でありながら、多様な人種や部族の影響が混じり合い、独自の文化を形成してきた。その一つが食文化で、労働力として移住してきたインド人の影響が今も色濃く残っている。たとえばカリビアン風に発達を遂げたカレーメニュー。軽食の代表格は、クレープのように薄く焼いた小麦粉の生地でカレーを包んだ「ロティ」。そしてそのロティと人気を二分するのが、カレー味のサンドイッチ「ダブルス」だ。
 
  クミンやターメリック等のスパイスを練り込んだ揚げ焼きパン〝バラ〟に、ひよこ豆のカレー、さらにチャツネやペッパーソースなどをのせ、もう一方のバラでサンドする。老若男女、小腹が空いたら手にする屋台の定番スナックだ。食べにくいのが少々難点だが、慣れれば何てことはない。パンの塩気、スパイシーなカレーの風味、チャツネの甘味……複雑な味わいが口中で渾然一体となり、一度食べたらやみつきになる。
 さて、眩しい太陽の下。どこからか聞こえるカリプソのビートと楽しむ朝食には、皆が大好物のアボカドにチーズ、ソーセージの炒め物が何よりマッチする。トーストを添えれば栄養満点! バイタリティーあふれる毎日を送るには、なるほど朝食無くして語れないというものだ。
朝のテーブルから
トリニダード・トバゴの朝食例。食べやすくカットしたアボカドとチーズ、ケチャップ味のソーセージ炒めには「アンゴスチュラビターズ」と呼ばれる苦味酒を数滴加えるのがポイントだ。カリッと香ばしいトースト、ゆで卵、オレンジジュースを添えれば、南国らしく彩りも鮮やか。ヤマザキ
ヤマザキ
朝食から始まる幸せ。
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