2022/08/01

“あの頃”に想いをはせて…
ヤマザキの“昭和レトロ”なパッケージコレクション

ヤマザキ菓子パン パッケージコレクション

ここ数年、昭和のカルチャーやファッションがトレンドとなり、「カセットテープ」や「銭湯」、「フィルムカメラ」などレトロなものがブームになっていますね。昭和23年(1948年)に創業したヤマザキにも、門外不出の貴重なパッケージをはじめ、レトロで懐かしい“パン屋さんの歴史”がたくさん残っているのをご存知でしょうか。

上の左写真は、1963年当時のパンフレット。また、右写真でわかるように、1955年に製造開始した初めての包装食パンは、こういったワックスペーパーのような包み紙を使用していました。「ヤマザキ」の文字が全面に配され、デザイン性は乏しい時代ですが、逆にいまの時代にはレトロでかわいく映りますよね!
今年の夏は、歴代のパッケージを中心に、人気パンの今と昔を比較、昭和の時代に想いをはせてみるのはいかがでしょうか?

菓子パンパッケージ今昔比較!

今も愛されるロングセラーの中から、ヤマザキの記録に残る商品パッケージをご紹介!

① 今も変わらない商品の“模様”を活かしたシンプルラベル「ミニスナックゴールド」

ミニスナックゴールド

幅広い世代に愛されている「ミニスナックゴールド」。スナックパン界の“金メダル級大ヒット!” を願って命名されたストーリーがあり、発売当初の1969年のラベルには赤に「GOLD」の英文字が大きく見てとれますね。商品特徴の一つである線掛けのシュガーアイシングが見えるように、ラベル主体のデザインになっているのは、今も昔も変わりません。1999年からは、デザイン自体大きく変わっていませんが、これまでのパッケージを踏襲しつつ、商品名のゴールドのワンポイントカラーで表現されるようになりました。

② 赤・黄色のカラーリングは今でも健在!「カレーパン」

カレーパン

惣菜系パンとして根強い人気の「カレーパン」。
思わず食欲をそそられる、赤色や黄色のカラーリングは昔から変わらず。パッケージ左上の半円のあしらいもしっかり引き継がれていますね!こんがりと揚げられたサクサクの衣がおいしい「カレーパン」を、1979年から2000年までのパッケージでは「DONUT」や「惣菜ドーナツ」と表記しているのにも注目です。

③ 白字から色字、イラスト、写真入りへと進化した「コッペパン」

コッペパン

今でこそ種類が豊富ですが、発売当初はジャム&マーガリンと小倉あん&マーガリン、ピーナツバターの3種類だった「コッペパン」。
1986年のパッケージでは、具材名が白字で添えられているだけでしたが、より選びやすく、伝わりやすく進化していますね。筆で書いたような商品名のスタイルは今も昔も変わりません。1996年は色付きに、2001年はイラスト入りに、現在は写真入りになっていて、徐々にデザインが洗練されていったのがわかります。写真入りになると、鮮やかさやが目を引くことだけでなく、商品が具体的にイメージでき、おいしそうに見えますよね。それ以前から、技術的に写真をプリントすることは可能でしたが、当時の菓子パンは70円、80円の時代。パッケージ自体に大きなコストをかけることは難しく、イラスト中心のパッケージが主流でした。

④ 各時代の“イチゴイラスト”が時代性を表す「イチゴスペシャル」

イチゴスペシャル

口どけの良いスポンジケーキに、ジューシーなイチゴクリームとミルククリームをたっぷりサンドした「イチゴスペシャル」。1986年頃に販売されていた「メロンスペシャル」を覚えてらっしゃる方もいるのでは!?
「どこか懐かしい味」とファンも多い「イチゴスペシャル」のパッケージは、まさに「レトロかわいい」の代表。80年代・90年代・2000年代とそれぞれ、どこか懐かしさを感じるパッケージが特徴です。各時代でテイストの異なる“イチゴのイラスト”に、トレンドが反映されているようにも見えます。また、現在はミルク風味クリームに「北海道産練乳」が使用されており、イチゴの写真や北海道の形のイラストが目立つようにデザインされているのもポイントですね。

ヤマザキの人気商品のパッケージで今昔を比べてみましたが、お気づきになりましたか!?現在と比べ、70~90年代のパッケージはシンプルなパッケージでした。
時代背景を探ってみると、ヤマザキの商品がスーパーやコンビニエンスに並び始めた1970年代ごろより、他社との競合のために、商品が売場で目立つことや、差別化、優位性が重要に。そのため、シズル感のあるデザインやポップで目を引くデザインが取り入れられていきました。

ーcolumnー
洋菓子のロングセラー「スイスロール」のパッケージコレクション

スイスロール

とにかくレトロでノスタルジックな気分に浸れるのが、「スイスロール」のパッケージ。もともとスイスの伝統菓子を参考に生まれたと言われる「スイスロール」は、イギリスではティータイムに食べるケーキとして定着しており、ヤマザキではこのイギリスの「スイスロール」を見本に、1958年頃から販売をスタートしました。
当時は、天板でスポンジを1枚1枚焼き、クリームを塗って手で巻くという、全工程が手作り。発売直後から人気商品となったため、1963年にイギリスからスイスロール製造機を導入し、技術者たちはイギリスに留学して本場のノウハウを習得したというこだわりです。こうして量産体制を確立した現在も、ロール作業に手巻きの技術は受け継がれています。

懐かしさや当時の思い出もよみがえる、昭和レトロなパッケージ、いかがでしたか!? 長年愛される人気商品のパッケージを今昔比較すると、自然と時代背景や、トレンドが見えてきますね!
これからも皆さんの記憶に残るデザインや、手に取っていただけるようなパッケージの開発に勤しんでいきたいと思います!

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