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2023/11/01

紅茶と菓子パンを美味しく楽しむ、秋の知識ブック

11月1日は「紅茶の日」。
紅茶といえばイギリスの優雅なアフタヌーン・ティーのイメージが強いですが、実は世界にはフレーバーティーやスパイスティーなどさまざまな紅茶文化が根付いています。
今回は世界各地の紅茶文化に触れるとともに、ご自宅で楽しめるポイントと、それぞれの紅茶に合う菓子パンのペアリングをご紹介します。

本場イギリスのミルクティー×ローズネットクッキー

紅茶の本場であり「アフタヌーン・ティー」発祥のイギリスでは、ミルクを入れた紅茶が主流です。濃く抽出できるしっかりとした味わいの茶葉を選ぶのが、美味しく淹れるポイントとされ、オススメの茶葉は「アッサム」、「ディンブラ」など。

―――イギリス風ミルクティーの作り方とポイント―――

  1. 1、牛乳は(1杯分)30ccほどをグラスに注いでおき、常温にしておく。
  2. 2、紅茶は牛乳で薄まるのを前提に、茶葉の量を通常の1.5倍ほど多めに使って濃いめに抽出。茶葉ごとの蒸らし時間や温度を採用。注ぐ用のカップを十分に温めておく。
  3. 3、2のカップに紅茶を注ぎ、1の牛乳を加えて完成。

また、ランチとディナーの間に開くお茶会「アフタヌーン・ティー」に欠かせないのが、紅茶と合わせていただく軽食やお菓子です。なかでも、コクのあるミルクティーに、サクサクとした食感のビスケットを合わせることが多いのだとか。
今回のお供は、サクサクとしたクッキー生地の「ローズネットクッキー」です。

シュガーでうっすらとコーティングした「ローズネットクッキー」の甘みは、コク深いミルクティーと相性抜群。バラをモチーフにした花びらフォルムのクッキー生地は、カリッ、サクッとした食感で、ミルクティーのまろやかな口あたりと交互に楽しむのがおすすめです。

フランスのフレーバーティー×フルーティランチパック

フランスでは、果皮、花びらで香りを付けたフレーバーティーが有名。紅茶の中にドライフルーツやドライハーブをブレンドしているので、香り高いのが特徴です。好みや気分で、またペアリングするお菓子や軽食にあわせて、浮かべるハーブやフルーツを選べるので楽しさも広がります。

市販のドライフルーツを細かく刻んで茶葉に混ぜるだけでも作れますが、今回はご自宅でドライフルーツ作りから楽しんでみてはいかがでしょうか。茶葉は、クセのない「ニルギリ」「ジャワ」「セイロン」をベースに選ぶのがおすすめですが、身近で入手しにくい場合は「ダージリン」でもフルーツの香りは際立ちます。

―――フランス風フレーバーティーの作り方とポイント―――

  1. 1、いちごやりんご、オレンジなど香りを楽しめる旬のフルーツを選び、洗ってから皮をむき、3〜5mmほどの厚さにスライスします。ザルなど風通しよい網状のお皿に並べて日陰で1日乾燥させたら、室内の風通しがいい場所へお皿ごと移動して、さらに2~3日干します(ドライフルーツの完成)。
  2. 2、1が完全に乾燥したら、細かくカットして、茶葉に混ぜます。香りをしっかり煮出すため、茶葉に対してドライフルーツを多めに合わせ、茶葉ごとの推奨温度のお湯で抽出します。

今回は、オレンジとりんご、いちごを使用しました。ドライフルーツを主役にしたフレーバーティーは甘酸っぱい味わいのものが多く、蜂蜜などを入れて楽しむこともありますが、せっかくならそのままの味わいを楽しみたいところ。そこで、フルーツの自然な風味に合わせて、「フルーティランチパック」をペアリングして、フルーツに寄り添った甘みをプラスします。

今回合わせたのは、「フルーティランチパック」の「いちごジャム」と「ブルーベリージャム」、「マーマレード」の3種類。一つ一つの食べ合わせを楽しむと、紅茶から漂うフルーツの香りも相まって、ジャムやマーマレードはさらにジューシーな味わいに! フルーツティーと果実系「ランチパック」の華やかなコンビは、朝食にヨーグルトと合わせても良さそうです。
※現在、フルーティランチパックは、販売を終了しております

インドのチャイ×アップルパイ

独特なスパイスの香りとコクがクセになるチャイ。気温が高く体力を消耗しやすいインドでは、チャイをはじめ、疲労回復や免疫力向上の一助となるスパイスを使った喫茶文化が生活に浸透しているそうです。

最近ではお湯を注ぐだけのインスタントのチャイも販売され、手軽に楽しめますが、体を芯から温めてくれるスパイスにこだわって、自作してみるのもおすすめです。チャイには、スパイスとの相性がよく、加熱に強い「アッサム」や「セイロン」などの茶葉が適しています。

―――インド風チャイの作り方とポイント―――

  1. 1、以下スパイスは作る直前に砕いたり割ったりすることで香りが立つので、できれば原形(=ホールタイプ)のまま使用するのがおすすめ。
    1. ①シナモンスティック1本を3〜4つに手で割る
    2. ②カルダモン4個をさやから黒い種子を取り出して、すり鉢でつぶす(さやは捨てない)
    3. ③クローブ4個はそのまま使用
  2. 2、小鍋に水400mlと1のスパイスを加えて(カルダモンはサヤも一緒に)強火で沸かす。沸いたら中火にし、湯がコンソメスープくらい茶色くなるまで煮出す。
  3. 3、火を止め、ティースプーン4〜5杯の茶葉を加え、2分ほどおく。
  4. 4、牛乳400mlと砂糖大さじ1(甘めが好きであれば大さじ2)を加えて火にかけ、煮立つ直前で火を止めて完成。

チャイに合わせていただきたいのが、スパイスと相性抜群の「アップルパイ」。海外ではりんごを煮る際にシナモンを使用するなど、もともとスパイスとの相性は言わずもがな。パイ生地が何層にも重なった「アップルパイ」は、大粒でシャキシャキのリンゴ果肉と控えめな甘みが、スパイシーなチャイに寄り添い、クリスマスシーズンにおすすめのペアリングです。

日本の和紅茶×白あんぱん

昨今話題の「和紅茶」は、日本国内で栽培された茶葉を使用した紅茶。ストレートで飲みやすく、渋みが少なく、まろやかな味わいが特徴です。

せっかくの「和」を存分に楽しむなら、上品な甘さの白あんを包んだ「白あんぱん」とペアリング。和紅茶は渋みの少なさを生かして、お砂糖を加える必要がないため、「白あんぱん」のすっきりとした甘みがとても合います。また、白ごまをトッピングしてふんわりと焼き上げているため、柔らかな茶葉の風味を邪魔せず、和みのティータイムを過ごせますよ!

ーcolumnー
「アフタヌーン・ティー」と「クロテッドクリーム」の作り方

冒頭でご紹介したイギリスの紅茶文化「アフタヌーン・ティー」は、現代も女性を中心に人気。
イギリス発祥の上流階級文化のひとつとして生まれた「アフタヌーン・ティー」の歴史をご紹介します。

時は、9世紀ヴィクトリア時代。当時のイギリスの貴族たちは、朝はゆっくりと起きて遅めの朝食兼昼食をいただき、夜の8時過ぎからはじまるディナーやパーティーまで食事をとらない1日2食のライフスタイルだったそう。そこで、名門貴族の夫人であったベッドフォード公爵夫人アンナ・マリア・ラッセルが、親しい人を招いて昼食とディナーの間にティータイムを催すようになったのが「アフタヌーン・ティー」の始まりと言われています。

そんな「アフタヌーン・ティー」のお供に欠かせないのが、スコーンやクッキーに添える「クロテッドクリーム」。コンビニやスーパーなど身近な場所でなかなか見かけないため、今回は簡単な作り方もご紹介します!
少し手間はかかりますが、生クリームのみで完成するのも嬉しい限り。

―――クロテッドクリームの作り方―――

  1. 1、小鍋に生クリーム200mlを入れて弱火でかき混ぜながらじっくり温める。
    途中、気泡が出て煮立ちそうになったら鍋を火からおろし、濡れ布巾に鍋の底をあてて冷まし、また温めて…を繰り返し、全体が黄色っぽくなって、トロッとしてきたら(※)火からおろす。※ヘラですくった時に流れ落ちたクリームが跡になるくらい。
  2. 2、あら熱がとれたら、保存容器に入れ、冷蔵庫で冷やして完成。

クロテッドクリームは、スコーン以外にも、冒頭でご紹介した「ローズネットクッキー」と合わせたり、「薄皮つぶあんぱん」やシンプルな味わいの「たまごぱん」とも合うので、ぜひ試してみてくださいね!

今回はホッと一息つける紅茶とのペアリングをご紹介しました。
本格的な冬の到来に向けて、ぜひご自宅で試してみてくださいね!

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