水資源の保全

水使用に関する考え方

 当社の事業は水資源に支えられており、製品の生産をはじめとする事業活動全般において重要な役割を果たしています。当社は各工場において、貴重な水資源を保全するために水使用量の削減と排水の管理に取り組んでいます。
 また、各工場で使用する水については、水質の管理、水質の分析等の管理を行い、それぞれの工場において、日々、安全な水の使用に努めています。
 さらに、水の使用量の削減については、取水による環境への影響を抑制するために、日ごろより節水活動に取り組んでいます。さまざまな節水活動によって使用量の削減を図るとともに、用途に応じて水のカスケード利用(一度利用した水を再利用する)にも取り組み、水資源の効率的な利用を進めています。
 各工場では、水の使用量を毎月原単位で把握しており、給水量原単位(生産高百万円当たりの水使用量)については前年に対して6.4%削減、水使用量については14,000m³の削減となりました。

水使用量および原単位の推移

水使用量および原単位の推移

※上表の記載金額は、百万円未満の端数を四捨五入して表示しています。各数値の合計が合計額と一致しない場合があります。


排水の環境負荷低減の取り組み

 排水を適切に処理して自然に返すことは水を生産設備で使用する企業として重要な課題であると考えています。排水は工場によって河川放流と下水道がありますが、いずれも法令および都道府県による条例等の規制以上の水質で管理を行っています。生産高当たりの排水量原単位は過去5年間で5.8%削減されています。
 排水は各工場において高度な処理技術や処理方式を組み合わせて処理しており、汚泥発生量の削減と排水処理の安定的な運用に取り組んでいます。

排水量および原単位の推移

排水量および原単位の推移

※上表の記載金額は、百万円未満の端数を四捨五入して表示しています。 各数値の合計が合計額と一致しない場合があります。

水質のモニタリング

 各工場において使用する水については、毎日実施している検査に加え、毎月1回、水質検査機関による分析を行っています。また井戸原水については、水源ごとに年4回の水質検査を行い原水の状況を把握しています。これらの水質検査の結果は各工場の幹部と本社施設本部に報告され、全国各工場における水質状況に問題がないことを確認しています。

工場・事業所における取り組み

節水対策

・天板(パンなどをオーブンで焼くときにのせる鉄板)を使用した後に洗浄する機器には水位制御センサーを取り付けて水の過剰な使用を抑制しています。
 また水位センサーは、汚れが付着して誤動作が発生することによるムダな水の使用を防止するため、従来の水位センサーから汚れの影響を受けにくく故障の少ないレーダー式レベルセンサーに変更して、水の使用量を削減するとともに精度の高い水位制御を行って節水に努めています。
 さらに、洗浄機のすすぎ用ノズルにも節水タイプのノズルを使用しています。このすすぎ用ノズルにより、導入前との比較で約50%のすすぎ給水使用水量の削減とあわせ、蒸気加温ガス使用量の削減も図れています。
・各工場では節水の取り組みとして、流し場に一定水量で止まる水栓の設置や、流し場の前にマットスイッチを設置して、利用者がその場にいないと水栓を開けても水が流れないようなシステムで無駄な水を防止するなどの節水対策を行い、導入前と比較すると約30%の節水が図れています。

一定の水量で止まる水栓

一定の水量で止まる水栓

マットスイッチ​

マットスイッチ​

水のカスケード利用

 工場の給水使用設備(洗浄機など)では、水の使用量を削減するため再利用に取り組んでいます。
・ 天板を使用した後に洗浄する機器においては、すすぎで使用した比較的きれいな水をフィルターで濾過して洗浄工程に戻し、再利用しています。
・ 水をボイラーによって蒸気に変え、加熱設備(スチーマーや加熱釜など)で利用し、その後ドレン水(加熱の役割を終えた水)となった排温水を回収し、ボイラー用の給水に再利用しています。

カスケード利用(天板洗浄機のイメージ図)
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